『氷菓』作品紹介|京アニの名作!あらすじや聖地もご紹介
高校生活と言えば、バラ色。
でも、それを望まない生徒だっている。
灰色を好む生徒だっている。
でも…
「私、気になります!」
彼にそれは、許されないらしい。
今回は京都アニメーション制作、『氷菓』をおすすめしていきます。
※本記事はネタバレを含みません。
これから見る方も安心してお読みいただけます◎
『氷菓』のあらすじ
何事にも極力関わらない「省エネ主義」の高校一年生、折木奉太郎は姉の命令で廃部寸前の古典部に入部する。
しかし、そこには既に古典部に入部した同じ一年生の千反田えるがいた。
些細な謎が気になる彼女は度々、身の回りで起こる不思議なことを取り上げて、奉太郎と共に解決しようとし始めるのだった。
「やらなくていいことはやらない」主義の奉太郎は不満を覚えるが、いつもえるに押し切られてしまって…。
やがて、えるが持ち込んだとある謎をきっかけにして、古典部は45年前の神山高校の謎に迫っていくことになる。
『氷菓』の作品情報
『氷菓』について、まずは原作や作品に関する情報を整理しましょう。
見たことがある方でも意外と知らない原作の情報もあるかもしれません。
原作は米澤穂信先生の小説
『氷菓』の原作は、米澤穂信先生の小説でKADOKAWA出版の『〈古典部〉シリーズ』です。
米澤穂信先生のデビュー作でもあるシリーズ1作目『氷菓』がアニメのタイトルとして使われています。
『〈古典部〉シリーズ』は、全部で6巻が出版されています。
- 氷菓
- 愚者のエンドロール
- クドリャフカの順番
- 遠回りする雛
- ふたりの距離の概算
- いまさら翼といわれても
アニメではこのうち、短編を含む全22話が放送されました。
各巻のタイトル=アニメ各話のタイトルという形で所々に使われています。
『氷菓』の聖地について
『氷菓』を制作した京都アニメーションといえば、実際の土地そっくりにアニメ内の景色を描くことでも有名です。
いわゆる「聖地」ですが、『氷菓』はどこが聖地になっているのでしょうか。
アニメの舞台、神山市=岐阜県高山市
『氷菓』の聖地は岐阜県高山市です。
※高山市公式ウェブサイトから引用
https://city.takayama.lg.jp/shisei/1000058/1001902.html
一般社団法人飛騨・高山観光コンベンション協会の飛騨高山観光公式サイトにも特集記事が掲載されています。
飛騨・高山観光コンベンション協会
飛騨高山観光公式サイト
氷菓×飛騨高山(TVアニメ「氷菓」の舞台紹介)
※外部サイトに遷移します。
※画像は同記事のアイキャッチ画像をお借りしました。
本来はここでストリートビューとアニメ画像の比較をお見せしたいと思っていました。
しかし、この特集記事が素晴らしくて、現地を直接撮ってきた写真と比較になっているのでこちらをおすすめしました。
『氷菓』を見たことがある人はもちろん、これから見る方もぜひ一度ご覧ください。
現地の観光協会が撮ってきているのだから当然なんですが…
画角までピッタリに合わせて撮ってきていて、とても『氷菓』と高山への愛を感じました!
また、毎度のことながら京都アニメーションの背景の書き込みにも驚かされます。
『氷菓』をおすすめする3つのポイント
筆者がプロフィールの「好きなアニメ」にも挙げている『氷菓』を、3つのポイントでおすすめしていきます。
- 派手じゃないけど美しい「色」づかい
- 推理をわかりやすくしてくれるアニメーション
- 兄弟作品『小市民シリーズ』のアニメ化
現在でもファンの多い『氷菓』がなぜ人気なのか、脚本・演出家の目線からもお伝えしていきます。
派手じゃないけど美しい演出の「色」づかい
『氷菓』は高校生の日常を描く青春群像劇です。
魔法も飛び交いませんし、アクションもありません。
しかし、そのぶん日常を美しく描き出すことに全力が傾けられているように感じます。
特に美しい色合いに注目です。
天気や場所、キャラクターの心情に合わせた色あいが各シーンに使われています。
例えば第1話の後半シーンですが、奉太郎が親友里志との話の中で、えるが興味を持ちそうな話題を見つけます。
えるが教室を訪れた際、そちらに話題を向けることでもう一方の話題からそらす奉太郎…
よく見ると最後の奉太郎と里志が下校するシーンにかけて、
しらけた奉太郎の心情を表すように、画面が少し暗く白っぽくなっているようです。
雨が降っていて、日が暮れていくからそう見えるといえばそうですが…
筆者はそれも含めて演出になっているのではないか、と考えています。
こういった一つひとつの描写が、演出のための「色」づかいを意識しているのは、すごいことです。
実際に本編を見る際に、皆さんも色使いに注意してみてください。
推理をわかりやすくしてくれるアニメーション
『氷菓』の特徴的な要素のひとつが、キャラクターの回想・推理シーンのアニメーションです。
原作である『〈古典部〉シリーズ』は推理小説であり、それぞれその回ごとに謎解きがあります。
しかし、文字で書かれた小説とちがい、アニメではキャラクターのセリフで謎を解き進めなくてはなりません。
それを補助してわかりやすくしてくれているのが、独特のアニメーションです。
図や表、登場人物などの説明を面白おかしいアニメーションが保管してくれるため、進行中の推理内容につまづく事なく謎解きをすることができます。
『氷菓』はかなり凝っている謎解きが多く、推理をきいて「なるほど!」と思わず声が出ます。
このアニメが人気な1つの要因は間違いなく、その謎解きが明快だからでしょう。
言い換えれば「スッキリする」謎解き、ということですね!
謎解きを助けているアニメーションにも、ぜひ注目してみてください!
兄弟作品とも言うべき『小市民シリーズ』のアニメ化
『氷菓』の評判を見ているとしばしば、「2期やらないかな~」という期待の声が出てきます。
しかし、残念ながら作品情報で紹介した原作全6巻はほとんどアニメで放送されてしまいました。
5巻の「ふたりの距離の概算」がOVA化する可能性はゼロではないですが…
本編放送が2012年と考えると、難しいかも…。
そのため2期は望み薄なのですが、同じく米澤穂信先生原作の『小市民シリーズ』のアニメ化が決定しています。
『小市民シリーズ』は、東京創元社の創元推理文庫から出版されている青春ミステリー小説です。
『氷菓』と同様、高校生が日常に潜む謎解きに挑戦していくシリーズとなっているようで、『氷菓』好きには待望のアニメ化となります。
筆者はまだ原作を読んでいないのですが、PVを見て「同じ作者だなぁ」と感じました。(視聴確定)
この後にPVを載せていますので、ご視聴ください!
『小市民シリーズ』の放送に合わせて、『氷菓』も見ていただければきっと米澤先生の世界観にハマってしまうはずです。
現在『氷菓』が見られるサブスクサービスは?
主要なサブスクサービスで、『氷菓』が見られる媒体をご紹介します!
- Amazon Prime Video : レンタル
- U-NEXT : 見放題
- DMM TV : 見放題
- Rakuten TV : レンタル
- Hulu : 見放題
- NETFLIX:配信なし
- dアニメストア : 見放題
※こちらの情報は、2024年5月7日 時点での配信情報です。
配信の状況は変更になっている場合がありますので、ご注意ください。
気になった方はコチラのPVもどうぞ!
TVアニメ『氷菓』オープニング①
こちらはYouTubeに公開されているTVアニメの第1クールOP映像です。
おすすめポイントでお伝えした美しい色づかいがOPにも表れていますので、ぜひご覧ください。
TVアニメ『小市民シリーズ』PV第一弾
2024年7月放送開始予定の『小市民シリーズ』ティザーPVです。
『氷菓』と合わせてこちらもおすすめします!
制作・アーティスト情報
原作:米澤穂信(角川文庫刊「古典部シリーズから」・少年エース連載)
シリーズ構成:賀東招二
キャラクターデザイン:西屋太志
色彩設計:石田奈央美
美術監督:奥出修平
撮影監督:中上竜太
設定:唐田洋
編集:重村建吾(楽音舎)
音響監督:鶴岡陽太(楽音舎)
音楽:田中公平
監督:武本康弘
音楽:ランティス
制作:京都アニメーション
製作:神山高校古典部OB会
<第1クール>
OPテーマ:ChouCho「優しさの理由」
EDテーマ:千反田える(佐藤聡美)、伊原摩耶花(茅野愛衣)「まどろみの約束」
<第2クール>
OPテーマ:こだまさおり「未完成ストライド」
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